COLUMN

よみもの

おすすめPICK UP!

【奈良・ならまち】2組だけの蔵で味わううなぎづくし。記念日の個室会席「蔵乃間」

【奈良・ならまち】2組だけの蔵で味わううなぎづくし。記念日の個室会席「蔵乃間」 おすすめPICK UP!

奈良ならまちの隠れ家蔵で過ごすうなぎづくしの120分

 夏やせに効くというから、うなぎでも召し上がれ——奈良時代の歌人・大伴家持が、そんな歌を万葉集に残しています。奈良の都の時代から、うなぎは滋養をつける特別な一品として知られていました。

 その奈良の地に、うなぎを1尾半、全9品のコースで贅沢に味わい尽くせるお店があります。ならまちにある「蔵乃間(くらのま)」。昼と夜、それぞれ2組だけをお迎えする完全予約制のうなぎ専門店です。築約150年の蔵を改装した空間で、カウンター越しに炭火の気配を感じながら過ごす、およそ120分。大切な人との特別な一日に——ならまちの奥に、そんな時間が用意されています。

近鉄奈良駅から徒歩10分。ならまちの蔵へ

 近鉄奈良駅から南へ歩いて10分ほど。商店街のアーケードを抜けると、左手に趣のある建物が現れます。うなぎ料理「江戸川 ならまち店」と同じ敷地内にありながら、店舗の入口とは別に、ひっそりと「蔵乃間」専用の入口が設けられています。

 暖簾をくぐり、スタッフの方に案内されると、重厚な扉が待っています。この向こうが「蔵乃間」。予約した方だけが通される空間です。

 この建物は、もともと奈良の町に暮らした商家のもの。築およそ150年、明治のはじめに建てられ、かつては着物の卸問屋として使われていたそうです。長く使われないままだった蔵に手を入れ、いまの姿になったのが25年ほど前のこと。当時の骨組みや壁を活かしながら、落ち着いた灯りをともした空間へと生まれ変わりました。

昼2組、夜2組。記念日にふさわしい完全予約制の空間

 蔵乃間は完全予約制で、お迎えするのは昼に2組、夜に2組まで。席はカウンターが中心で、炭火でうなぎが香ばしく焼かれていく音や香りを感じながら、コースを味わっていただく仕立てです。

 そしてもうひとつ、2階にお部屋があります。階段を上がって見上げると、太い梁が幾重にも架かり、蔵として建てられた当時の骨組みがそのまま残されています。塗り重ねられた土壁の質感、高くとられた天井。150年という歳月が、そのまま空気になっているような空間です。

 この部屋の魅力は、なんといっても静けさでしょう。ふたりで落ち着いて話したいとき、まわりを気にせず過ごしたいときに。予約の際に相談すると、その日の過ごし方に合わせて、カウンターかお部屋かを用意してくれます。

 実際に訪れるお客様は、ご夫婦やカップルでの利用がほとんど。誕生日や記念日など、ハレの日利用が多いといいます。組数を絞っているからこそ、隣の話し声が気になることもなく、料理を出す間合いも、声をかけるタイミングも、その日の様子に合わせて整えられていく 。ふたりの会話が邪魔されない時間が、ここにはあります。

 コースはおよそ120分。急かされることなく、ゆっくりと過ごせる時間そのものが、この店のごちそうかもしれません。

奈良の鰻づくしコース 全9品。1尾半を贅沢に味わい尽くす

 蔵乃間で供されるのは、鰻づくしコース(写真は9品11,000円<税込>)です。使うのは鹿児島県産の国産うなぎ。脂がしっかりとのった逸品を、コース全体でおよそ1尾半。ひれも、かぶとも、余すところなく仕立てていきます。

 うなぎといえば蒲焼、という方も多いはず。けれどこのコースに並ぶのは、うなぎハム、ひれ焼、かぶと焼、う巻、う鍋、から揚げ……と、うなぎ専門店でもなかなか出会えない品ばかり。「初めて食べました」という声をいただくことも多いのだとか。ひとつひとつは少しずつ、けれど気づけばうなぎの隅々まで。古来、日本人に愛されるうなぎをまさに頭から尾まで余すことなくいただけます。

関西で味わうふっくらの江戸焼と、香ばしい地焼きの白焼

 江戸川のうなぎは、関東風の江戸焼です。うなぎを背開きにし、白焼きにしてから蒸しをかけ、脂を抜いて本焼きに入る。ひと手間を重ねるぶん、余分な脂が落ち、皮も身もやわらかく、ふっくらと仕上がります。関西では腹開きにして蒸さずに焼く地焼きが主流ですから、関西でこの江戸焼を味わえる店は多くありません。京都のうなぎ店から暖簾分けを受けて創業し、70年ほどの歴史を重ねてきた江戸川が、守り続けてきた仕事です。

 たれもまた、創業以来のもの。継ぎ足し継ぎ足し、うなぎの滋養が溶け込んだ元だれを守り続けています。蒲焼はこのたれを3度つけ、そのつど火にかざしながら仕上げていきます。

 カウンターの中では、炭火の上に串を打ったうなぎが並びます。ぱち、ぱち、と脂の弾ける音。ふわりと立ちのぼる香ばしい匂い。職人の手で丁寧に仕上がっていく様子を近くに感じながら待つ時間も、このお店ならではです。

 「串打ち三年、裂き八年、焼き一生」——うなぎの世界に古くから伝わる言葉です。江戸川で23年目を迎える料理長の諸谷勉さんは、この言葉を実感として受け止めているといいます。炭の状態も、その日の気温も、うなぎそのものの状態も、日ごとに少しずつ違う。だから焼き加減は、そのつど見極めるしかありません。脂が浮いてくる音、立ちのぼる香り。ほんのわずかな変化を頼りに、2度目のたれを、3度目のたれを重ねていきます。

 焼き上がった蒲焼が置かれるのは、温めた石の上。うなぎは温度が下がると、どうしても風味が変わってきます。だから、皿ごと温度を保つ。「いちばんおいしい状態を、できるだけ長く楽しんでいただきたくて」と諸谷さんは話します。

 いっぽう、コースに並ぶ白焼は「地焼きの白焼」。蒸しを入れずに焼き上げる関西の流儀で、香ばしさと、うなぎそのものの味わいが身上です。ふっくらとした江戸焼の蒲焼と、香ばしい関西の地焼き。ひとつのコースで東西の焼きを味わい分けられるのは、なかなかない贅沢です。

 その白焼に添えられるのは、味わいをさらに引き立てるもろみ味噌と「大和当帰(やまととうき)」の葉を粉末にして合わせた塩。薬膳にも用いられる奈良の名産で、生駒で育てられたものを使っているそう。ふわりと香るさわやかな一口に、この土地で味わっている実感が重なります。

 コースの後半に運ばれてくるのが、う鍋です。やわらかな身もさることながら、この鍋は出汁がいい。かつお出汁に、うなぎの旨みがしっかりと溶け出しています。これだけで酒が進んでしまう一椀です。酢の物のようにさっぱりと仕上げられたうなぎの唐揚げを経て、締めは、うなぎの土鍋ご飯。蒲焼に油揚げ、ごぼう、にんじんを合わせ、つやつやと炊き上がったご飯とともに。最後はデザートで、ゆっくりと締めくくられます。「おいしかった、お腹いっぱい」。そんな声をいただくことが多いそうです。

カウンター越しの、ちょうどいい距離

 カウンターの向こうでうなぎが焼かれていく臨場感は、それだけでごちそうです。けれどカウンターのよさは、料理だけではありません。焼きながら、盛りつけながら、諸谷さんは短い言葉を添えていきます。う鍋が運ばれてくれば、出汁のこと。白焼に添えた塩が緑がかっていれば、大和当帰のこと。何気なく口に運んでいたはずの一皿が、少しちがって感じられるでしょう。

 よく話される方にはこちらからも話しかけ、静かに過ごしたい方にはそっと引く。食べるスピードを見ながら、次の一皿を出すタイミングを計る。2組までと決めているからこそ、そのくらいの目配りができるのだといいます。

 「よく『焼きは一生』といいますが、本当にその通りだと思います。日々異なるうなぎの状態や気温、湿度などを敏感に感じ取り、おいしいと思っていただける焼きにしなければいけません」と諸谷さん。この道20年以上のキャリアを誇る諸谷さんの創意工夫をカウンター越しに眺めながら楽しむ。ここでしかできない時間の過ごし方です。

奈良での記念日に。次の特別な日は蔵乃間で

 記念日やハレの日の利用が多い「蔵乃間」ですが、「もっと気軽にこの空間と味わいを楽しみたい」という声に応えて用意されているのが、ランチタイム限定で提供されている「鰻づくしコース」(全6品8,000円<税込み>)です。

品数を少し絞りつつ、人気の「うなぎハム」や「う巻」、ふっくらとした「うなぎ蒲焼」、出汁のきいた「う鍋」、そして締めの「うなぎ土鍋ご飯」まで、うなぎの醍醐味をしっかりと堪能できる充実の内容となっています。

 お昼の明るい時間帯に気の置けない友人同士で集まる食事会や、日常から少し離れたご褒美ランチに、特別な空間をよりカジュアルな価格で堪能できる、女性グループにもぜひおすすめしたいコースです。

 ならまちの奥、築150年の蔵。昼に2組、夜に2組だけの、静かな時間。記念日や誕生日はもちろん、「なにかのタイミング」に。うなぎを贅沢に味わうコースとともに、大切な人と、ゆっくりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。


【ご利用案内】

江戸川 ならまち店/蔵乃間(くらのま)

※蔵乃間はご予約時のみの営業となります

住所:奈良市下御門町43番地

アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約10分

電話:0742-20-4400(江戸川 ならまち店共通) 

※ご予約の際は「蔵乃間の予約」とお伝えください

営業時間:

【月~金】11:00~15:00(L.O.14:30)/17:00~21:00(L.O.20:00)

【土日祝】11:00~21:00(L.O.20:00)

定休日:第3木曜日、12月31日、1月1日

料金:鰻づくしコース 全9品 11,000円(税込)/鰻づくしコース 全6品 8,000円(税込)

Webサイト:https://unagi-edogawa.com/kuranoma/

Instagram:https://www.instagram.com/shubo_kuranoma/


  • Time's Place 西大寺・奈良

    Time's Place 西大寺・奈良

  • Time's Place 難波

    Time's Place 難波

  • えきにゃか&たいむちゅ

    えきにゃか&たいむちゅ

  • 百楽荘

    百楽荘

  • うなぎ料理 江戸川

    うなぎ料理 江戸川

  • 江戸川ならまち店

    江戸川ならまち店

  • お持ち帰り専門店:江戸川

    お持ち帰り専門店:江戸川

  • うなぎのねどこ えどがわ

    うなぎのねどこ えどがわ

  • あやめ館

    あやめ館

  • 月日亭近鉄奈良駅前店

    月日亭近鉄奈良駅前店

  • つきひ(上本町・生駒)

    つきひ(上本町・生駒)

  • 京都ことこと

    京都ことこと

  • 粋駒

    粋駒

  • あみ乃や

    あみ乃や

  • 箱夢

    箱夢

  • 中国料理 百楽

    中国料理 百楽

  • 幸福(シンフゥー)麻婆豆腐

    幸福(シンフゥー)麻婆豆腐

  • 大和醸造 YAMATO Brewery

    大和醸造 YAMATO Brewery

  • YAMATO Craft Beer Table

    YAMATO Craft Beer Table

  • 志摩醸造 SHIMA Brewery

    志摩醸造 SHIMA Brewery

  • カフェチャオプレッソ

    カフェチャオプレッソ

  • カルムカフェカバリエ

    カルムカフェカバリエ

  • かもめベイテラス鳥羽

    かもめベイテラス鳥羽

  • Meets Sweets

    Meets Sweets

  • irodori kintetsu

    irodori kintetsu

  • irodori kintetsu阿部野橋店

    irodori kintetsu阿部野橋店

  • いろどりモール

    いろどりモール

  • GOTO-CHI

    GOTO-CHI

  • THRROBING.cosme+

    THRROBING.cosme+

  • KITTOなんば

    KITTOなんば

  • 天王寺動物園グッズショップ

    天王寺動物園グッズショップ

  • 王子動物園グッズショップ

    王子動物園グッズショップ

  • 浜名湖SA

    浜名湖SA

  • 尼御前SA上り

    尼御前SA上り

  • 御所南PA

    御所南PA